米・イスラエルがイラン攻撃、日経平均一時1500円安 ホルムズ海峡封鎖で原油供給に懸念

米・イスラエル、イランに大規模空爆を実施

2026年2月28日、米国とイスラエルはイランに対して大規模な軍事攻撃を開始した。攻撃は首都テヘランを含むイラン各地の軍事施設、核関連施設を標的としており、イランの最高指導者ハメネイ師も攻撃を受けたと報じられている。

トランプ大統領は攻撃を発表した動画で「大規模な戦闘作戦」と表現し、「イランの核開発による差し迫った脅威を排除し、米国民を守ることが目的」と説明した。同大統領は今後4週間程度、軍事作戦を継続する意向を示している。

イラン、ホルムズ海峡で報復攻撃

攻撃を受けたイランは即座に報復を開始した。ペルシャ湾とアラビア海を結ぶホルムズ海峡で石油タンカーへの攻撃を行い、海峡は事実上の封鎖状態となっている。

米エネルギー情報局によると、ホルムズ海峡は世界の石油の20%以上が通過する重要な輸送路である。日本の原油輸入の約8割もこの海峡を経由しており、封鎖が長期化すれば日本経済への影響は避けられない。

報道によれば、ホルムズ海峡ではLNG船の通過が8割減少しており、日本の船舶43隻が足止めされている状況だ。

日経平均株価、一時1500円安の急落

3月1日の東京株式市場では、中東情勢の緊迫化を受けてリスク回避の売りが殺到した。日経平均株価は朝方に一時1500円を超える下げを記録し、終値は前日比793円安となった。

原油価格も急騰しており、WTI原油先物は75ドル台まで上昇。専門家の間では、封鎖が長期化すれば原油価格が1バレル100ドルを超える可能性も指摘されている。

攻撃の背景と国際社会の反応

今回の攻撃の背景には、イランの核開発問題がある。トランプ大統領は「イランに核兵器も、濃縮能力も持たせない」と主張してきた。ただし、昨年6月にも米軍はイランの核施設を空爆しており、トランプ氏自身が核能力を「破壊した」と述べていた経緯がある。

攻撃直前には、イランとの核合意が成立する見通しとなっていたため、今回の軍事行動のタイミングに疑問の声も上がっている。時事通信は「『大義』を主張するも正当性は乏しい」と報じ、国際法上の問題点を指摘している。

日本経済への影響

経済専門家は、ホルムズ海峡封鎖が長期化した場合、日本経済に以下の影響が及ぶと分析している:

  • ガソリン価格の上昇
  • 電気料金の値上げ
  • 物流コストの増加による物価全般の上昇
  • 政府の物価高対策効果の減殺
  • 景気後退リスクの高まり

野村證券の岡崎康平氏は「日本経済にも一定の影響が及ぶ可能性」を指摘している。

今後の展望

トランプ大統領は3月1日、イランとの交渉姿勢や提案内容に不満を示し、攻撃継続の構えを見せている。一方、イランのライシ大統領は徹底抗戦を国民に呼びかけており、事態の長期化が懸念される。

日本政府は原油供給の代替ルート確保や、エネルギー安全保障の強化に向けた対応を迫られることになる。国際社会は外交的解決を求める声を強めているが、現時点で停戦の見通しは立っていない。