イタリアで開催中のミラノ・コルティナ冬季オリンピック第7日の2月13日(日本時間14日未明)、フィギュアスケート男子シングルのフリースケーティングが行われ、鍵山優真選手(オリエンタルバイオ・中京大)が合計280.06点で銀メダルを獲得した。前回の北京五輪に続く2大会連続のメダル獲得となった。
事実経緯
鍵山選手はショートプログラムで103.07点をマークし2位につけていた。フリースケーティングでは高難度の4回転フリップを含む構成に挑んだが、ジャンプで3本のミスが出て176.99点(フリー6位)にとどまった。しかし、ショートプログラムでの貯金により、合計280.06点で銀メダルを確保した。
同じく日本代表の佐藤駿選手は、フリーで会心の演技を披露し逆転で銅メダルを獲得。三浦佳生選手は13位だった。金メダルはカザフスタンのミハイル・シャイドロフ選手が獲得した。
金メダル最有力と目されていたアメリカのイリア・マリニン選手は、フリーで複数のジャンプに失敗し156.33点(フリー15位)、合計264.49点で8位に終わる波乱の展開となった。
同日、スノーボード男子ハーフパイプでは戸塚優斗選手が金メダル、山田琉聖選手が銅メダルを獲得。これにより日本の今大会のメダル獲得数は14個(金5、銀4、銅5)となり、冬季五輪1大会での獲得メダル数が歴代2位に到達した。
指摘される問題点
今回の男子フィギュアスケートは、トップ選手が相次いでジャンプでミスを犯す「波乱の展開」となった。特に金メダル候補のマリニン選手の不調は、高難度ジャンプへの挑戦がもたらすリスクを浮き彫りにした形だ。
鍵山選手も4回転フリップで転倒や回転不足があり、本人は「悔しい」とコメント。技術の限界に挑戦する姿勢は評価される一方、確実性とのバランスが課題として残る。
また、フィギュアスケートの採点システムについては、技術点と芸術点のバランスや、ジャンプの回転不足判定の厳格化など、継続的な議論が行われている。今大会でも、ジャンプのミスが多発したことで、採点基準の妥当性について専門家の間で意見が分かれている。
期待される効果
鍵山選手の2大会連続メダル獲得は、日本フィギュアスケート界の層の厚さを示すものとなった。羽生結弦氏の引退後も、若手選手が世界トップレベルで戦える実力を持っていることが証明された形だ。
佐藤駿選手の銅メダル獲得も含め、日本人選手2人が表彰台に上がったことは、今後の日本フィギュアスケート界にとって大きな励みとなる。若手選手の育成環境の充実や、競技人口の増加につながることが期待される。
日本選手団全体としても、メダル14個という成績は、冬季スポーツの強化策が実を結んでいることを示している。2030年の札幌五輪招致に向けて、日本のウィンタースポーツの競技力の高さをアピールする材料となった。
今後の展望
鍵山選手は試合後、「まだまだ強くなれると実感できた」とコメントしており、次の五輪に向けてさらなる技術向上を目指す意欲を示した。4回転フリップの成功率を高めることが、今後の課題となる。
ミラノ・コルティナ五輪は2月23日まで続く。日本選手団は残りの競技でもメダル獲得を目指し、歴代最多メダル数の更新を狙う。特にスピードスケート、カーリング、アイスホッケーなどで、さらなるメダル獲得が期待されている。
日本オリンピック委員会(JOC)は、今大会の成果を分析し、2030年以降の冬季五輪に向けた強化策に反映させる方針だ。
