「猫の日」がトレンド1位に 経済効果3兆円規模、企業のマーケティング活動も活発化

2月22日「猫の日」、SNSで大きな話題に

2026年2月22日、日本独自の記念日である「猫の日」が、X(旧Twitter)のトレンドランキングで1位を獲得した。「#猫の日」は42,510ポイントを記録し、2位の「ネコの日」(17,290ポイント)を大きく上回る結果となった。

「猫の日」は1987年に「猫の日実行委員会」と「日本ペットフード協会」によって制定された記念日で、猫の鳴き声「ニャン(2)・ニャン(2)・ニャン(2)」の語呂合わせから2月22日が選ばれた。当時、全国から8,953通の応募があり、その中で最も多かった日付が採用された経緯がある。

企業による大規模なマーケティング展開

2026年の猫の日では、多数の企業がSNSを活用したキャンペーンを展開した。ヤマト運輸は企業名を「にゃマト運輸」に変更し、BSテレビ東京は「BSキャッ東」として放送を実施。コンビニエンスストア大手のファミリーマート、ローソン、セブン-イレブンも、猫をテーマにした商品やキャンペーンを同時展開した。

小売大手のカインズは「にゃん祭り2026」として、期間中に5,000円以上購入した顧客に1,000ポイントをプレゼントするキャンペーンを実施。東京スカイツリータウンでは「猫の日フェア」を開催し、猫関連のグッズやメニューを提供した。

東京ビッグサイトでは2月21日から22日にかけて、国内最大級の猫イベント「ラブリーにゃんフェスタ」が開催され、多くの来場者を集めた。

「ネコノミクス」の経済効果、約3兆円に

関西大学の宮本勝浩名誉教授の試算によると、2026年の猫関連市場の経済効果「ネコノミクス」は約2兆9,488億円に達する見込みだ。これは2024年の約2兆4,941億円から約4,547億円増加しており、2年間で約18%の成長率を記録したことになる。

日本ペットフード協会の調査では、2024年の猫の飼育数は約915万5,000匹とされており、2014年以降は犬の飼育数を上回って推移している。飼育頭数は横ばいないし微減傾向にあるものの、1頭あたりの支出額が増加しており、これが市場拡大の主要因となっている。

ペット関連市場全体では、矢野経済研究所の調査によると、2023年度の総市場規模は小売金額ベースで1兆8,629億円(前年比4.5%増)、2024年度には1兆9,026億円へとさらなる拡大が予測されている。

保護猫支援の取り組みも拡大

華やかな商業イベントの一方で、猫の殺処分問題に対する取り組みも活発化している。環境省の統計によると、2024年度には年間約4,800頭の猫が殺処分されており、そのうち半数以上(2,579頭)が1歳以下の子猫である。

これを受けて、多くの企業が保護猫支援のチャリティキャンペーンを実施した。「犬猫生活」は購入数に応じて子猫用ミルクを保護団体に寄付する「猫の日チャリティ2026」を展開。オープンハウスグループは保護猫の譲渡と猫ケア家電のサブスクリプションをセットで提供するサービスを開始した。

歌手の藤あや子氏は、猫の日に合わせて動物愛護団体に100万円を寄付し、「一日も早く殺処分のない世の中になることを切に願います」とコメントを発表している。

今後の展望

猫の日は、商業的なイベントとしての側面と、動物福祉に対する関心を高める機会としての側面を併せ持つ記念日として定着しつつある。経済効果の拡大とともに、保護猫支援への社会的関心も高まっており、今後もこの傾向は継続すると見られる。

ペット関連企業のマーケティング活動は年々活発化しており、2027年以降もさらなる市場拡大が予想される。一方で、殺処分ゼロを目指す取り組みや、適正な飼育環境の整備など、解決すべき課題も残されている。