ダイバーシティについて考えてみよう

ここ数年、何かと耳にしたり目にしたりするようになっている言葉の一つに「多様性」がある。英語にすれば「diversity」今日はここをテーマに考えてみようと思う。

表層的×深層的

ひとえにダイバーシティといっても、一般的には「ある集団の中に異なる特徴特性を持つ人がともに存在する」だったり「互いに異なる多くの人や物の集まり」といった定義である。自然界では「生物多様性」、社会的観点からは「LGBTQ+や、障害」といったマイノリティ(少数派)の観点から使われることが多い。 社会的マイノリティには目に見えるもの例えば、性別、人種、国籍、年齢、障害、性的指向など表層的なものがある一方で、価値観、宗教、嗜好、教育論など深層的なものがある。 この表層的ダイバーシティの掛け算、足し算、割り算、引き算などで、深層的ダイバーシティが形成されていくものと考えられる。


個々の多様性と社会的関係性の多様性の観点

個々の内面や人間性は、これまでの人生で出会った人や経験してきたことにより形成されると考えるならば、それぞれに個々の側面があることになる。 いわゆる「個のダイバーシティ」を作り上げている。

社会的観点からは、これらの個々が関係を持つことで形成されると考えられるので、家庭・友人・地域・会社・趣味の世界など様々なコミュニティにおいて、人とのつながり方にも何通りの種類が生まれる。このような観点から人との関係にも多様性があると思う。これを「社会的関係性のダイバーシティ」と表現できるのではないだろうか。

ヒトコトでダイバーシティ、多様性といっても、それは様々な角度から観察をしてみないと見えない部分が多い。自分が他と変わっているのか、自分がマイノリティなのか、自分の周りがマイノリティなのか、様々な視点から自分を観察してみることで多様な一人の人間であると分かってくると思う。

ダイバーシティを考えるとき、自分がマイノリティではない、すなわちあらゆることでマジョリティ(多数派)であると思いこまないことは大切なことだと思う。


ダイバーシティ、多様性のマイノリティの列挙

ここ数年、このダイバーシティを問題とする傾向にあるが、人類みんなに多様性が存在する、すなわち人類の存在自体がダイバーシティであると考えられるから生じるコンフリクトかと思われる。

例えば、左利き、性的、障害、民族、国籍、貧困、宗教、言語、働き方など考えれば考えるほど正解は見当たらない。少数派を保護することが解決につながるとも思えない。少数派を保護することで多数派の考え方をどう保護するのか。権利のバランスは大切である。 すなわちマイノリティが強くなることでマジョリティとのパワーバランスが崩れることは、また違ったコンフリクトの発生を誘発すると考える。


ダイバーシティ問題の発生原因と解決

なぜこのようなダイバーシティ、多様性問題が発生するのか。難しく考える必要は無く、個々の心理的要因、知識・経験の不足、社会のシステム的要因が関係していると考えられる。

①心理的要因の解決

前述したように、自分自身を観察することで個々が認識のギャップに気づくことが大切である。これができるようになること、しようとすること、気づくことがまず第一歩であると考える。

②知識・経験からの身につけ

ダイバーシティ、多様性について考えること自体は悪いことではないが、マイノリティだけがクローズアップされ断片的な知識や経験が先に身についてしまい、間違った認識が生まれてきたように考えられる。メディアもマイノリティばかりを取り上げるのではなく、マジョリティとの比較を報道すべきかと思う。

③社会的システム

いわゆる最近流行の SDGs教育がこれである。 マイノリティ×SDGs目標を正しく理解することで、マジョリティが正しい、マイノリティが正しいといった考えではなく、平等に社会・経済・政治に参画できるシステムの構築が重要である。 政治的決定は多数派の意見が通るのは資本主義社会、多数決の原則であるからここには大きな問題は存在しない。大切なのは、多数派であっても、マイノリティがどのような考えを持っているのかを知ることで、ものごとを見る、視野を広く持つことだと思う。 

SDGsとは? | JAPAN SDGs Action Platform | 外務省 (mofa.go.jp)


これからの課題

つらつらと書きましたが、個々の多様性を認識することがあらゆることの解決への第一歩だと思う。常に自分自身が、マジョリティだと思いこまないこと。その中で自分の役割を考えていくことの大切さ。 それぞれが存在する意義、理由があると前提をもって生活してみよう。(あんまり考えすぎると疲れてしまうので、ふとした時に思えば良いと思う(笑))

次回 Freedom of Movement について考えてみようかと思う(いつになるかわかりません)

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